インフルエンザや新型コロナウイルスの流行期に備えて、佐世保祐生園で13日、感染症対策の研修が開かれました。講師は燿光リハビリテーション病院の福本裕二・感染管理認定看護師です。長崎博愛会の3園から30人が参加、2時間にわたり実践的な知識と対策を学びました。
佐世保祐生園では8月、新型コロナウイルスによる集団感染が発生しました。5類になった後に発生したクラスターだったため、5類になる前に実施していた厳重な対応を踏襲した点があり課題となっていました。10月に燿光リハビリテーション病院が主催する感染症対策研修に出席した職員が福本氏に依頼して今回の研修が実現しました。
福本氏は、冬場に起きやすい感染症の種類を紹介し、その対応について解説しました。そして、感染症をどうやって予防するか、換気や手指消毒の方法について具体的に説明。また、利用者に手洗いをしてもらう工夫やマスクをつけてもらう工夫、職員の防護具の使い方についても注意点を挙げて解説しました。
職員の関心がもっとも高かった一つは、不織布ガウンの着方と脱ぎ方でした。5人の職員が実際に着脱する様子を見て、福本氏は改善点や留意点について説明しました。佐世保祐生園では、手首や背中部分にすき間を作らないようガムテープを貼っていましたが、福本氏は「飛沫による感染なのでそこまでする必要はないでしょう」と今後の改善を促しました。事前に職員から挙がった質問についても一つずつ回答を得られて、実りある研修となりました。