感覚の支援から根拠ある支援へ 平戸祐生園生活支援副部長 小川寿

毎月の法人内研修が始まって、1年8カ月が経過しました。講師は長崎国際大人間社会学部の久田貴幸先生です。初年度は座学中心でしたが、今年度はそこに新たな変化を加えました。
当施設では福祉未経験で入職する職員が少なくありません。これまで“感覚”や“経験則”に頼る場面もありましたが、より確かな支援には根拠に基づく専門性が欠かせません。それを補うため、“実践”を研修に盛り込むことにしました。昨春、法人の3園から研修委員を決めてそれぞれの園の課題を抽出。その課題を解決するにはどのような実践研修がいいのかを、久田先生と一緒に検討を重ねました。そうして形になったのが昨年9月からの研修です。
1月に実施した実践研修「移動・移乗の介護~立ち上がりの基本~」。まず、解剖学・運動学に基づく「立ち上がり動作」の仕組みや、具体的な介助技術について説明があり、「点」ではなく「面」で支える重要性を学びました。また、「どう介助するか」ではなく「どう介助してほしいか」という視点、つまり介助される側の立場に立つ大切さを実感しました。
その後は職員同士で実際に床のマットを使って、立ち上がり動作のメカニズムを確認しました。介助される側の視点に立つと、楽に立ち上がらせてくれる職員、そうでない職員の違いがよくわかって貴重な実践の学びとなりました。

実践研修を重ねるたびに職員の意識と知識が高まる姿を見ると、研修を作るやり甲斐を感じます。現場の要望を取り入れて柔軟にご対応いただいている久田先生には感謝しかありません。研修で得た知識や視点を日々の支援に生かし、感性だけに頼らない「根拠ある支援」へつなげることが、研修委員である私の課題であり目標です。今後もより良い支援を提供できるよう学びを積み重ねていきたいと思います。


